今回は国内大型の投資信託、「情報エレクトロニクスファンド」のチャート・シミュレーション結果を見ていきます。他商品との比較は比較シミュレーション(国内大型株式)をご覧ください。
商品情報
投資戦略
日本株式のうち、以下を投資対象とします。
- エレクトロニクス関連企業(電気機器、精密機器など)
- 情報通信関連企業(情報ソフトサービス、通信など)
- ファンドの特徴は以下のとおり
銘柄選定方針は、「成長性」「株式の市場性(割安等)」に留意するとのことで、特筆すべき特徴は見られません。
原則、毎年 2 ⽉ 21 ⽇(休業⽇の場合は翌営業⽇)に分配を⾏ないます。
投資対象 / コスト
冒頭記載したとおり、電気機器・情報通信業が大半を占めます。(最大比率は「任天堂」)
信託報酬は年率1.562%、販売手数料は2.2%です。
上位銘柄は以下のとおり

基準価額 / 純資産
基準価額、純資産は下図。

分析結果
では本題、成績を見ていきましょう。
図の見方ですが、運用会社のレポートで見られる「現在の価格を基準にした」ではありません。
ある月(横軸)からx年間(3ヶ月、6ヶ月、1年、3年、5年、10年)投資した場合の元本回収率(縦軸)を表しています。※販売手数料・信託報酬も加味
リーマンショック期(2006年10月-2009年10月)の3年間投資した場合はどうなっているか
⬇︎
横軸2006年10月にあたる値を確認(ex. 70%の場合、その3年間で100万円が70万円程度になることを意味する)
3ヶ月収益 :3ヶ月のみ投資した場合の収益率の推移

6ヶ月収益 :半年投資した場合の収益率推移

1年収益 :1年投資した場合の収益率推移
1年収益は、最高収益約170%、最低収益約65%、直近で110%程度となっています。
同期間で比較シミュレーション(国内大型株式)と比較すると、ソフトバンク&SBIグループ株式ファンド(オレンジ線)に次ぐ最高収益となっているため、高い収益性が見込める商品であることがわかります。
分散投資の観点から、ソフトバンク関連に絞った上記ファンドや、業界特化型の当該商品はボラティリティが高くなる(収益性大であっても、マイナス幅も大きい)傾向にありますが、ソフトバンク&SBIグループ株式ファンドと比較するとボラティリティは小さく、下落幅は他商品と同程度となっているため、優良商品と言えるのではないでしょうか。


3年収益 :3年投資した場合の収益率推移
最高収益は210%、最低55%、直近120%。
1年収益と同様、他商品と比べ収益性は非常に高く、下落幅もある程度抑制しています。(ソフトバンク&SBIグループ株式ファンドとの差は拡大していますが)


5年収益 :5年投資した場合の収益率推移
最高収益250%、指定50%、直近130%。
5年でも同様の傾向です。直近130%は、時系列で見ると高くはないですが、他商品と比べると良い結果と言えるでしょう。
※気になる2000年付近は、他商品もすべて元本割れです。リーマンショック時に売却した場合に相当するので、この結果は仕方ないですね


10年収益 :10年投資した場合の収益率推移
最高収益250%、最低50%、直近225%。
10年投資で見ると、リーマン期の収益率が他商品よりも大きく見劣りします。高い収益率は魅力ですが、やはり下落幅への注意は必要と言えるでしょう。(リーマン期に元本割れしていない三菱UFJグローバルイノベーション「ニュートン」が相当優秀とも言えますが)


今回は国内大型の投資信託、「情報エレクトロニクスファンド」のチャート・シミュレーション結果を見てきました。他商品との比較は比較シミュレーション(国内大型株式)をご覧ください。