スパークスジャパンスモールキャップ/ライジングサン 202006
今回は国内中小型株式の人気投資信託、「 スパークス・ジャパン・スモール・キャップ・ファンド 愛称 ライジング・サン 」のチャート・シミュレーション結果を見ていきます。他商品との比較結果についてはサマリーページをご覧ください。
商品情報
投資戦略
新技術開発、IT化、経営革新を進めている成長企業と日本社会の構造変化への適応力の高い企業に注目し、国内の小型株式へ投資します。主な特徴は以下の通り。
- 銘柄選定では次の3点を重視
- 中長期的に高い成長が期待される企業
- 収益力に対して株価が割安に放置され、かつ経営体質の改善等変化の兆しが認められると判断した企業
- 上記の成長、変化を支える優秀な経営陣、技術等を有している企業
- ベンチマークはJASDAQ指数
- 株式の組入比率は、高位に保つことを原則としますが、株式市場が中長期的かつ大幅に下落すると判断される場合は、組入比率を低める
銘柄選定基準としては、中長期的な成長性・収益力に対して割安であること・優秀な経営陣や技術等を有していることの3つに置いています。

投資対象 / コスト
販売手数料は3.3%、 信託報酬は1.87%です。また、当該商品の特長として、実績報酬方式となっています。具体的には、 日々の基準価額が、一定の「ハードル価格」を上回った場合、基準価額とハードル価格の差額の13.2%(税抜12%)を、実績報酬として委託会社が受け取ります。つまりはある一定収益から収益の増加率が下がるため、留意が必要です。

https://www.sparx.co.jp/mutual/uploads/pdf/prosk-rsn.pdf
産業は、情報・通信業26.1%、化学13.4%、サービス業11.8%、機械8.7%、電気機器8.2%、陸運業4.9%、小売業4.3%、ガラス・土石製品3.9%、不動産業3.0%、輸送用機器2.6%となっています。
基準価額 / 純資産
基準価額、純資産は下図のようになっています。

https://www.sparx.co.jp/mutual/uploads/pdf/prosk-rsn.pdf
分析結果
では本題、成績を見ていきましょう。
図の見方ですが、運用会社のレポートで見られる「現在の価格を基準にした」収益ではありません。
ある月(横軸)からx年間(3ヶ月、6ヶ月、1年、3年、5年、10年)投資した場合の元本回収率(縦軸)を表しています。※販売手数料・信託報酬も加味
リーマンショック期(2006年10月-2009年10月)の3年間投資した場合はどうなっているか
⬇︎
3年収益図の2006年10月にあたる値を確認(ex. 70%の場合、その3年間で100万円が70万円程度になることを意味する)
1年収益 :1年投資した場合の収益率推移
投資期間1年では、最高収益は2012年中旬に投資を開始した場合で、150%程度。最低収益は、2007年末に投資した場合(リーマンショック期に売却した場合)で、70%程度となっています。直近はほぼ元本通りの100%。
他商品との比較では、投資期間1年では商品間に大きな差は見られません。


3年収益 :3年投資した場合の収益率推移
投資期間3年では、最高収益は、2003年上旬に投資を開始した場合で、190%弱となっています。最低収益は同じくリーマンショックに売却する場合で50%程度と、投資期間1年と比較し、下落幅も大きくなっています。
他商品との比較では、差が拡大しており、最高収益の190%、次点の170%程度の期間を見ると、収益は特段高くなく、中位程度であることがわかります。


5年収益 :5年投資した場合の収益率推移
投資期間5年では、最高収益は220%、次点は200%弱。
同期間で他商品と比較すると、特に2013年付近は常に最下位で推移しており、全期間を通して順位は低くなっています。


10年収益 :10年投資した場合の収益率推移
投資期間10年では、最高収益は300%程度。
こちらも単体で聞くと非常に高い収益に思えますが、他商品と比較するとほぼ最下位であり、投資期間5年と同様、全期間を通して下位で推移しているため、過去の定量データからは投資理由は見当たらないと言えます。


今回は国内小型株式の人気投資信託、「 スパークス・ジャパン・スモール・キャップ・ファンド 愛称 ライジング・サン 」のチャート・シミュレーション結果を見ていきました。 他商品との比較結果についてはサマリーページをご覧ください。